山岳別荘を手に入れる

八ヶ岳西陵の標高1630m

国道292号(メルヘン街道)が麦草峠に向かう八ヶ岳西陵の別荘地、「蓼科ビレッジ」の中に、中古の山小屋を購入し、友人と共に、ひと時を過ごせるよう、DIYで整備中です。

目標は「憩いの山荘・山の居酒屋」(営業はしない)で現在まで、延べで100人を超える友人の来荘がありました。このHPはここに至るまでの準備から、少しづつ積み重ねた山小屋ライフのノウハウや、私が感じている「蓼科の魅力」を少しでもお伝えできればと、制作をスタートしました。

きっかけは薪ストーブ

山荘が欲しいと思うようになったきっかけは、「焚火がしたい」ということでした。小さな頃からボーイスカウトでキャンプに行き、大人になってからも家族を連れて関東近辺のキャンプ場に毎年2回、合計では恐らく30回を超えるなかで、焚火の魅力に浸り、会社生活を終える直前になって再びそこに戻りたいと考えるようになりました。年齢を考え、キャンプでなく焚火ができる場所として、薪ストーブを設置できる山小屋を手に入れることにしました。

別荘地を調べる

私の住む、東京の多摩地域から、3時間以内に到着できる別荘地の候補を挙げて、ネットで調べました。きっかけは薪ストーブなので、温かいところ「熱海・伊豆・箱根」は除外、那須は魅力的ですが都心経由のアクセスになるので除外です。①河口湖・山中湖②軽井沢③蓼科八ヶ岳の中でアクセスは①が100km、②③は130km、薪ストーブが長く炊けるのは②③。軽井沢は魅力的ですが、年間で100日は霧の中と言われるほど湿気が多いのと、販売価格が高いので除外し、蓼科・八ヶ岳方面で探すこととしました。

本当に買う?(私にとって山荘の価値は?)

調べ始めて、別荘に関する様々な情報に触れる中で、「買ったは良いけど直ぐに使わなくなる」とか「維持費がバカにならない」「行くと先ずは庭の枯葉掃除、湿気対策も大変」「会員制リゾートに契約した方が良い」などのマイナス情報にも多く接することとなりました。そこで自分(と家族)にとって、山小屋はどんな価値があるのか?同じお金をかけるなら他の選択肢はないのか?というのを、考えておく必要を感じました。

他の選択肢については、もともと薪ストーブが夢の実現なので、会員制リゾートには魅力を感じず、キャンピングカーを買って、日本全国を周りながらオートキャンプ場で焚火をするという案も、車に酔いやすい妻から即、却下となりました。自分にとっての夢の実現という以外に価値を見出す、または意図的に価値をつくろうとした結果が以下のリストです。

  1. 夢の実現    (薪ストーブを炊ける山小屋を持つ)
  2. 自炊練習の場  (妻に代わって台所に立つ前に、別の場所での練習が必要)
  3. 友人を招く   (使い続けるための、また、整備や清掃のモチベーションとする)
  4. 災害時の避難場所(地震・風水害の際、一時的に退避できる場所の確保)
  5. 声楽の練習場所 (家では中々難しい声楽や合唱の練習場所として)

現地まで見に行く

自分なりの理屈づけも出来たので、蓼科・八ヶ岳方面の別荘地に実際に出かけて視察することとしました。冬も使うことを前提として、一番寒さが厳しく雪の多い1月末から2月にかけて出かけました。選択した別荘地は、①八ヶ岳泉郷②清里の森③蓼科東急④蓼科ビレッジ⑤白樺湖で、販売中の中古別荘の中から予算に見合う物件の資料をメールで送ってもらい、営業担当者と日程を合わせて見にいきました。後になって真冬に見に行っておいて良かったと実感をしました。多くは未だ使用中の別荘を見せていただくことで生活イメージもでき、雪の中での車庫や家屋へのアクセスも確認することができました。どの別荘地もそれぞれ特徴があり魅力的ではあったのですが、私の選択基準に照らして、結果的に蓼科ビレッジの中の物件に絞ることにしました。その選択基準は一番は予算内であることですが、

  1. 出来るだけ長く薪ストーブが焚けるように、ある程度の標高があること
  2. 薪を運び入れるため、道路から入口までが、できるだけフラットであること
  3. 友人を泊められるように、客間が2部屋以上取れること
  4. 出来ればウッドデッキがついていること。
  5. 敷地が広く、隣の山荘との距離が、保たれていること

 としました。

土地は賃借・建物は中古を購入

定年後のシニアライフとして66歳から75歳まで10年間を目安に考えた時に、土地を購入するか、賃借にするかを検討したが、多くの別荘地で土地付き別荘は売れずに困っているという情報が多いので、土地は賃借し、建物は古くても状態の良いものを修理しながら使っていくこととした。結果、蓼科ビレッジの中で、標高1630Mの比較的平坦地に、別荘では珍しい5LDKもあり、ウッドデッキ付きで、土地の広さが1000㎡を超える、非常に状態の良い物件を格安で手に入れることができた

3年経って思うこと

山荘を手に入れて、丸3年が経過した。購入した時に多くの人から言われた事は、「最初は夢中で行くが、そのうち飽きて行かなくなるよ」という言葉であった。しかし私の場合は、この3年間、年間を通して月に最低2回は訪れており、来荘意欲は少しも衰えていないし、蓼科に来てゆっくり過ごしたという記憶がないほどに忙しい。ほぼ目的は二つで、ひとつは来客のための準備で、バーベキューや食材の準備、薪の確保、寝室の清掃など、冬は2日前からストーブを焚いて山荘全体を温めておく。忙しいがこれが中々楽しい。もうひとつは古い山荘のブラッシュアップ、グレードアップに取り組むことで、これも「来客のために」という意味が強いが、別の「山荘のグレードアップ」ページで書いて来たことはその一部です。プロに頼めば早く綺麗になるのは分っているが、元々、シニアライフの自分の夢だけに多くのお金をかける訳にはいかないし、自分で工夫して少しづつ進めることが、また大きな楽しみでもある。プロと違いDIYの最大の利点は仕上がりについては自分が納得すればそれでOKということです。

幸いながら、今はwebやyoutubeがあって、調べれば色んなことを無料で教えてくれる。何か困ったり、不明なことがあって調べれは、同じ悩みを持つ人は必ずいるもので、その解決策も大概は見つけることができる。

そんな訳で、私のIPHONEのメモには山荘作業リストが増えることがあっても減っていかない。ずっとこのグレードアップを続けながら蓼科の魅力を開拓し、皆さんに楽しんでいただける山小屋を目指していきます。